セルフケアの方法 筋肉をゆるめる

歌が上手くなる為には身体のケアが重要な理由

発声というのは運動のひとつです。
走ったり、球を投げたりする運動と同じだといえます。

スポーツではないし、誰でもなんとなく歌えてしまうので、自然と音が出る器官と思われてしまいがちです。

発声は身体を使った全身運動であり、その為に身体のコンディションを整える必要があります。

そしてある程度のレベルを目指すなら、体のケアは必須です。ボーカルは楽器がないからお金がかからないと言われますが、体が楽器なので日常生活からケアする必要があるんですね。

今回お伝えする身体のケアは、生活習慣からの歯ぎしり、食いしばりについてです。

直接歌うことと関係あるの?と思われるかもしれません。

ですが、喉頭を吊り下げる筋肉の可動域に大きく影響するので日々ケアすることが必要になるのです。

歌っている時にあごが痛くなる、疲れるかんじがあれば歯ぎしり、食いしばりしてると言っても間違いないでしょう 

 

歯ぎしり、食いしばりの自覚症状はありますか?

一緒に寝ている家族に指摘されない限り、ほとんど自覚症状はないかもしれません。下記の項目に当てはまる項目がないかチェックしてみましょう。

  • 仕事中など集中しているときに、無意識に噛み締めている
  • 歯にひびが入っている。すれて欠けたような歯がある
  • 頬の内側に噛んだあとや線が入っている
  • 舌に歯型がついている
  • 起床時に口の周囲がこわばる、あごが疲れたかんじ、あごのだるさがある
  • 頭痛、顎関節症である

一つでも該当したら、歯ぎしり、食いしばりを疑いましょう。

私の場合は、2つ目の歯にひびが入っている以外全て当てはまっていました。

食いしばり、歯ぎしりは無意識に夜出る症状ですが、その原因は日中の出来事も関係しています。

考えられる原因3つをみていきましょう。

姿勢が悪くてあごに過度に力がはいってしまう

正面を見ている姿勢から、目線を下げてうつむいてみましょう。このとき上下の歯が離れている状態から、くっつく状態へとなっているかとおもいます。

このうつむく姿勢って、仕事で集中しているときによくなっていませんか?
歯がくっついている状態だと、あごに負担がかかりますし、無意識に噛み締めてしまいます。

日中では、上下の歯が触れている時間は1日のなかで15分〜20分程度だといわれています。

ストレス発散による食いしばり

日中において無意識に食いしばってしまうときはどんなときでしょうか。

夢中になってたり、集中しているときもありますが、ストレスを感じたときに食いしばっているときもあります。

食いしばりって無意識のストレス解消法でもあるんですよね。

噛み合わせが悪い

あごというのはとても大きな関節です。噛み合わせが悪く左右不均等な力がかかると周辺の筋肉に負担をかけます。

これが積み重なることでストレスとなり歯ぎしり、食いしばりによって無意識のストレス発散をしてしまうのです。

わたしが経験した重度な食いしばり

歌っているときにあごがすごく疲れるというのはずっと感じていました。高音発声のときによくそうなっていたので、発声時の力みだとずっと思ってました。

もちろん歌う前のストレッチや声出しはしっかりしていましたが、それでも歌い終わるとあごががくがくする感じがあったんですよね。

デスクワークの仕事も多かったので、集中しているときは歯がくっついている状態でしたし、舌に歯型はばっちりついてました。

顎関節症でもあったので、寝る前にあごに指を沿えて下におろすというストレッチをやっていましたが、ひどいときは口を開けるのもギギギ...といった感じに開けていました。

正直やれることは全部やっても、ほんの一瞬よくなるだけで改善とまではいかなかったです。

絶対よくなる筋弛緩法

あご周りの筋肉を緩める為にはそうしたらいいかずっと探していました。

例えば痛い場所ってそこが原因ではなく、他の場所が原因だったりすると言われています。

あごが硬いことも、全身の筋肉を緩めれば連鎖してあごもよくなるかも知れないと思いました。

マッサージとか、陶板浴とかへ行くとすこし症状が軽くなるんですね。

ただ、月に何度も行けるわけではないし自分でできる方法が知りたくて、随分と時間がかかりました。

やっとたどり着いたのが筋弛緩法です。

筋弛緩法は体の緊張を解いてあげる方法で、意識的に緊張状態を作り、一気に緩めることで血流をよくして、リラックスさせる方法です。

筋弛緩法のやり方

  1. ベッドに浅く腰をかけて、呼吸を整えます
  2. 手を握り、脇をしめて、二の腕に力をいれます
  3. 肩甲骨を寄せて肩もあげて、足もぐっと力をいれます
  4. 全身に6~7割の力を入れて、5秒間キープして、ストーンと力を抜きます
  5. 力を抜いた瞬間から、じわじわあったかい感じをしばらく感じます

ここまでが全身のやり方で、わたしはこれにプラスして舌骨まわりもリラックスさせます。

【舌を弛緩する】

  1. 舌先を歯の裏側から上顎まで滑らせます
  2. 舌に力を入れて上顎を押して5秒間キープします
  3. 舌を楽な位置に戻してしばらく感じます

【唇を弛緩する】

  1. 唇をすぼめます
  2. 上下の唇を押し付け合って10秒間キープします
  3. 唇の力を抜き、しばらく感じます

わたしはこれらを毎晩やっています。日中もあごが疲れたなと感じたときはやっています。

あごが疲れる方はぜひやってみてください。

 

 

-セルフケアの方法, 筋肉をゆるめる